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  20世紀最高の経営者、ゼネラル・エレクトリック(GE)会長  
  ジョン・F・ウェルチJr(ジャック・ウェルチ)[John F.Welch,Jr.]  
  (1935〜)  
  米ゼネラル・エレクトリック(GE)のトップ、会長兼最高経営責任者(CEO)に就任した1981年から売上高を5倍、純利益を8倍に伸ばし、GEを世界一の株式時価総額を誇る巨大複合企業に育て上げる。

1935年11月、アメリカ、マサチューセッツ州生まれ。1957年、米国マサチューセッツ州立大学(工学士/ケミカルエンジニアリング化学工学専攻)卒業後、1960年、米国イリノイ大学大学院で化学専攻、Ph.D(工学博士)取得。

1960年、GE(ゼネラル・エレクトリック)入社。すぐに頭角を現し、1968年に最年少ゼネラル・マネジャー(プラスチックス事業部)に就任。1973年、副社長・コンポーネント/材料事業グループ・グループ・エグゼクティブ、1977年上席副社長−消費関連製品及びサービス事業セクター・セクター・エグゼクティブをへて、1981年4月、GE会長兼CEO就任。

以来、21年にわたり、GEの変革に取り組む。強烈なリーダーシップを発揮、選択と集中、フラット型組織、学習する組織、境界のない組織、ワークアウト、シックスシグマ、サービス重視など、世界の企業経営をリードするアイデアをつぎつぎと生み出し、断固として実行することで、巨大企業をスリムで世界的視野をもつ収益性の高い組織に変えていった。

人員削減を伴うドライなリストラや事業売却で「ニュートロン(中性子爆弾)ジャック」と恐れられた時期もあるが、同社が高収益企業であり続けている背景に同氏の手腕があることを疑問視する向きはほとんどない。
絶えず変化を志向するアグレッシブな姿勢が売り物。経営スローガンにも独特のセンスが光る。シェア1位か2位以外の事業は再建か閉鎖か売却する「ナンバーワン・ナンバーツー戦略」、組織を挙げて変化の輪を広げていく「ワークアウト」などが有名。

「GEは製品というより人間をつくる工場だ」。企業の成長を支える人材の育成にも心血を注ぐ。次代の幹部候補生に帝王学を伝授するため、社内教育機関である「クロトンビル・マネジメント・インスティチュート」を頻繁に訪れる。

2001年9月7日の取締役会でジェフリー・イメルト社長にバトンを渡した。「最後の仕事」として情熱を傾けた米ハネウエル社の買収はとん挫したが、2001年4-6月期決算でも過去最高益を更新し、引退の花道を飾った。退任後は「様々な企業のCEOをコーチするコンサルティング会社を始めたい」と話している。

 
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