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  東京電力会長、経済同友会代表幹事  
  木川田一隆[きかわだかずたか]  
  (1899〜1977)  
  東京電力社長、会長を歴任するとともに、15年間にわたり経済同友会代表幹事を務める。戦後の荒廃のなか労働組合運動、電力再編成に強い指導力を発揮し、効率経営と企業の社会的責任を強く訴え続け、東京電力を世界一の民間電力会社に育て上げる。

1926(T15)年、東京帝国大学経済学部を卒業すると三菱鉱業の入社試験を受けるが失敗。やむなく知人の紹介で東京電灯(東京電力の前身)に入社。その後ずっと電力畑で育つ。戦後、関東配電の労務部長として、当時の電産を相手に、大いにたたかったことが電力業界での存在を大きくクローズアップさせることになる。

また、戦後の電力業界の最初の大きな課題であった、電力再編成問題で、官僚統制色の濃い日発の全国一社案と、私企業をたてまえとする松永安左ヱ門案が対立すると、氏は松永案を支持し、松永案の線に沿って電気事業再編成の実施機関である公益事業委員会では、日発と九配電の資産を、新しい九電力に公平に配分する仕事に取組み、これをみごとにやってのける。電力業界の長老松永安左ヱ門が、将来の電力業界を背負って立つ男と折紙をつけたほどのものであった。

 
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